親のスネ、連結家計が明暗を分ける?

FP-Dai

2012年08月15日 11:02




「シニアが拓く
  連結家計 孫のためだが・・・
  すがる現役世代
   2012年8月15日 日経新聞 1面」


現役世代の収入が伸び悩む中、特に子育て世帯を中心に親の協力を
仰いで生活を維持する「連結家計」が一般的になっているようです。

両親の実家に子供(孫)を連れて行ってご飯を食べさせてもらったり、
子供(孫)にプレゼントやお小遣いなどを貰ったりということは
普通にあることだと思います。


日本国内には1500兆円の個人金融資産があるといわれていますが、
その3分の2は60歳以上が保有しています。

世帯平均所得が538万円と23年ぶりの低水準に沈む中、現役世代は
親からの資産継承なくして将来への展望は見通せないようです。


住宅事情にもそうした傾向は反映されています。

旭化成ホームズが2011年に施工した住宅のうち、2世帯住宅は21.3%で
2年連続で高まったそうです。

費用負担ばかりでなく、家事や育児の負担も協力し合いたいという
ニーズが高まっていると見られています。

住宅購入に関して親から贈与税の非課税制度を使って援助を受けたのは
11年では7万3千人に上っています。


こうした「大家族化」「一族の連結家計」は今、またはこれからの時代
を生き抜くには必要な方法だと思います。

「すね」をかじられる親世代にとっても、大きくなる老いの不安に
対して、親子間の関係が近づくことはメリットになるでしょう。


考えてみれば戦後核家族化が進むまでは、長男世帯はは両親と同居、
屋敷や財産を継承する代わりに親の面倒を見る、というのが一般的
だったはずです。

サザエさん的家計の運営が、これからのファイナンシャルプランニングの
ポイントになるかもしれません。



しかし、こうした体制も長続きしない可能性が高いでしょう。

親世代の貯蓄も無限にあるわけではない中、所得状況が改善しなければ
取り崩し続ける財産はいずれ底を付くからです。


また、家族構成の変化にも問題があるようです。

例えば40歳代は男性の4人に一人、女性の5人に一人が非婚であり、
親と同居する30歳代は男性の2割、女性の4割が失業中というデータも
あります。

年金を満額受給し、資産を溜め込んだシニア世代も「稼げない子供」
を支え続けるには限界があるようです。

関連記事:「子供が就職できなかったら、いつまで養う?


親と同居をしたいが、独身の兄弟や失業中の姉妹が親元を離れて
いないといったケースも考えられるでしょう。

最近の住宅メーカーでは、そうした兄弟も一緒に住める2.5世帯住宅
なる商品の広告も目にします。


いずれにせよ、単独世帯だけでない家計の連結運営や財産の承継は
現役世代、孫世代にとって明暗を分ける重要な問題であることは
間違いなさそうです。






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