核家族化→単身世帯化、家族のあり方を考えたい

FP-Dai

2011年07月01日 08:11





「国勢調査 データで読み解く
  ひとり暮らし世帯急増
  4人家族モデル崩れる
   2011年6月30日 日経新聞 5面」


長く日本の標準モデルだった「夫婦2人と子供2人」という家族像が
崩れつつあるようです。

国勢調査によると、1世帯あたりの人数は2.46人でおよそ半分の
世帯が一人暮らしか夫婦のみ、という現況のようです。

世帯人数は1960年の4.14人から減り続け、5年前の2.55人からさらに
減少しました。

背景にあるのは、一人暮らし世帯の急増です。

現在、ひとり暮らし世帯は1588万世帯で、子供のいる夫婦世帯
1458万世帯をはじめて上回ったとのことです。

特に、増加が顕著なのが65歳以上の一人暮らしで、高齢女性の
5人に一人、高齢男性の10人に一人が単身で暮らしている計算
になります。

男性の平均寿命が延びてきたとはいえ、女性平均で男性より
6年以上長生きする計算になります。

関連記事:「日本人の平均寿命、男性80歳で世界2位に

核家族化、という言葉は今となっては古い言葉で、家族という
単位も形成できない単身世帯化が進んでいるようです。


家族の単位が少なくなると、リスクコントロールの面において
とても深刻な問題が発生します。

体調を崩したり、経済的に厳しい局面になったりしても、家族の
人数が多ければみんなで協力して乗り切ることもできますが、
一人、二人という世帯だと、そうしたトラブルを吸収する余地が
少なくなってしまいます。

例えば高齢夫婦のどちらかが病気や介護状態になれば、その負担は
相手に100%のしかかり、老老介護という状態になります。

そのまま愛情を持って相手を看取ることができても、今度は
残された自分は誰にも頼ることができなくなってしまいます。


そうした負担を経済的に補填しようと、生命保険などに加入する
方法もありますが、十分対応できる保障にしようとするには
高額な保険料が必要であり、一般的な家計においては「保険で
すべてまかなう」ということはほぼ不可能でしょう。

都会では、高齢単身者の孤独死問題も増加しています。

生涯未婚率も上がっているという現状もあります。


また、公的な保障である社会保障制度が負担しきれるかというと、
それも限界に来ています。


関連記事:「少子高齢化で社会保障の現役依存は限界


先の読めない、混迷するこれからの時代のライフプランでは、
「家族のあり方」についても考える必要があるでしょう。





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